since 14/DEC/96
 
小心者の杖日記
 
ロゴデザイン BY ゴー
 
831日 (mon)

 昨日のコミティアで買った本を一気に読み終える。ダラダラしてると本ってすぐに溜まっちゃうんで、勢いをつけて読んでみた。そんなわけで、自分が参加した本以外の13冊をご紹介。<>内はサークル名ね。

 今回の個人的な収穫は、<SUN DANCE・胡蝶社>の合同誌「夏の日のオーガズム」。ジャンル的にはエロマンガなんだけど、武富健治の描く、情念が臭ってきそうなささくれ立った世界にはクラクラした。本田基も一段と絵が上手くなってるし、話もいい出来だ。池辺ハナ子と望月かなの合同誌「hanakana」も、2本ともちょいエッチ。でも池辺ハナ子の作品は最後のドンデン返しが効果的で、結構胸に来る。

 おざわゆき「STOP TO STEP」<まじめなたまご>が物語るのは人生そのもの。ガツンとした読み応えがあって、どんな衝動が作家にこの作品を描かせたのかと考えてしまうほどだった。渋蔵「けだもののように」4〜6<ぐんたまカンパニー>は、人間のいやらしさを描き出すのが本当に上手い。画力の高さは言うに及ばず、この一見古臭いような描線も見逃せない魅力だ。<憂貧局>志賀彰は、テーマも構成もかなり好きな作家だけれど、新刊の「ソライロノガラスダマ」も良かった。<梟亭>のオムニバス「B(-)lanc」Vol.2でも、この人の作品が読めて、こちらもいい感じ。

 紅茶羊羹さんの「名探偵大木槌壊美」<大深海水淵亭>は、近未来レトロ探偵物(なにそれ)。可愛いキャラ&奇想の世界に、鉛筆描きが不思議と合ってる。それにしても表紙の茶系統の色使いが上手いなぁ。今度「ミニマルライフ」の装丁でパクらせていただきます。表紙のデザインがいいといえば、<GRAIL>のきづきあきら。同性愛とかSMっぽいのとか、アブノーマルな愛の世界を描いた短編がすごく達者な人で、「恋のたまご」もやっぱり精神的にSMくさい。オムニバス「少女楽園」の2色刷りの表紙、こちらもパクらせていただきます。

 <Hee Haw>のオムニバス「SHORT 30」は、その名の通り短編が怒涛の30連発。数が多くて薄口になってるのでは?というのは杞憂で、粒が揃ってて楽しめた。泉川康弘「水の中の映画」<R-Gray>は、登場人物たちの表情の豊かさが魅力的。大林宣彦作品を連想させるファンタジーだ。三五千波さんの「ハルノフシギ」<つくりもの>は、ムーンライダーズの曲からインスパイアされたイラスト集。かしぶち哲郎的なロマンシズムと、岡田史子を思わせる絵柄の融合が素敵。

 買った本の中で唯一マンガじゃなかったのが、<BANZAI FREAK BEAT>の「THE SPIDERS」。その名の通りGSのスパイダーズの本で、全オリジナルアルバムのCD化を祝してのデータ本だ。こういう思わぬ本があるってのも同人誌の醍醐味だと思う。

 同人誌だからといって商業誌よりも評価の基準を落とすようなことは逆に失礼だと思うので、僕はしない。でもどれも面白い本だし、商業誌ばっかり読んでいる人には、世間にはこういう面白い同人誌がある事実は新鮮なんじゃないかと思う。足で探すのって面白いし、マンガ読みの方にはコミティアを覗いてみることをお勧めします。

 
830日 (sun)

 台風が接近してきたここ数日の心配事は、コミティアが平気なのかってことだったんだけど、起きてみると曇ってる程度で拍子抜け。安心して会場の池袋のサンシャイン文化会館へ行くと、既に「ミニマルライフ」大将のこばこ嬢が到着していて、スペースの準備中だった。おお、やる気じゃん。売る本はこばこ嬢の「BORN TO BE BLUE」だけなんで、裏表で4列に並べる開き直ったセッティング。1種類しかないんですぐに準備完了してしまった。

 しばらく「JUNK MOBILE」「Re-lax」の合同スペースにいる植田さん・JIMMYさん・ナカシマさん・ほゆるちゃんや、「人工甘味料」の河合さんの所へ遊びに行ってヨタ話。開場近くになってこばこ嬢と挨拶回りに出発し、どうせ今回も売れないんだからと、知り合いに本を押し付けてまわる。僕も参加させてもらった、ヒタカさん編集のマンガ&評論本「Parking!」の3号は、今回もイカした本が完成していた。

 コミケで「BORN TO BE BLUE」が1桁しか売れなかったわりに、こばこ嬢は気にしてない様子だったんだが、後から聞くと実はやはり多少落ち込んでいたらしい。開場と同時に本を見に出掛けたまま1時間も帰ってこなかったんで、何か思うところあったのかと聞いたら、「やー、サンシャイン出て近くのアニメイトまで行ってきた」だって。もはや泣けてきたよ。

 2時過ぎ、有明でのComic Cityに行っていたU-ROさんが到着。タフですねーと感心しながら、しっかり頼んでおいたエヴァ同人誌を受け取って大喜び。2時半にはニフティー系のマンガ読みの方々が集合、「OHP」のしばたさん&本田さんブロス、「月下工房#書評系」のサイトウさん、「すきまページ」の小田中さんなど、錚々たるメンツにご挨拶する。

 そして肝心の売り上げだ。本日は24冊! 別に全然多くないんだけど、我々はもう大勝利気分だったね。手に取って見てくれる人も多くて装丁担当の僕は嬉しかったし、コミケの悪夢をやっと忘れられるぜって感じだ。今日はいつもにくらべて会場が狭くて参加サークル数も少なかったんで、その分客の密度が高かってのも有利に働いたんだと思う。でもそんな理屈は忘れて、終了後にこばこ嬢とU-ROさんとでレストランに行って祝杯をあげ、その足でJIMMYさん組の打ち上げにも行ってきた。明日は仕事だってのに。

 本を下さった紅茶羊羹さんと三五さん、遊びに来てくれた大塚さんに大感謝。今日買ったり貰ったりした本についてはまた後日。

 
829日 (sat)

 新谷明弘「未来さん」、山本直樹「フラグメンツ3」購入。

 「未来さん」は、近未来の日本で暮らす女の子の生活を描いた作品で、基本的にはほのぼの感の漂う世界だ。僕の趣味のせいかもしれないけど、こういう「夢のある未来」を描いたマンガって久しぶりに読んだ気がする。でも後半に行くほど、人工生命を通して生の意味を考えるような話が増えていく。最終話のラストはかなり沁みた。

 山本直樹は…なんというかもう、つくづく凄い作家だと思う。既に読んでる作品も多いんだけど、それでも一回通読したら言葉を失ってしまった。好きだった女の子に変態行為を誘われたけど実は痴話ケンカに巻き込まれただけだったという「この町にはあまり行くところがない」、クールの極みの「ぽつん」、悪夢の迷路をさまようような「小指の思い出」と、一作品を読み終える度に僕の頭はグラグラさせられた。「夢だね/『今よりもっとましな人生があるかもしれない』っていう悪夢」という「みはり塔」の最後のセリフなんて、切ないったらありゃしないじゃないか。大袈裟な表現なんか何も無いのに、日常に隠れた人間の心理の一面を深く描き出す山本直樹は、素晴らしくて、そして怖い。

 
828日 (fri)

 村上知彦「まんが解体新書」購入。でも毎月28日といったら「天然コケッコー」の日なんで、買い物のメインは「コーラス」だ。今回はいきなりそよたちの子供の頃から始まるんで意表を衝かれたんだけど、不意に現在に話が戻ってくる。こんな大きな時間軸の飛び方を一瞬でやっちゃうんだから上手いよなぁ。前回までの大沢の浮気問題も後半で描かれるんだけど、これもいいところで話が切れる。こういう次回への繋ぎ方の巧みさも心憎いね。

 ところでSMAPのミニアルバム「Le Festa」って、ジャケットが裏も表もモロにTHE BEACH BOYSの「PET SOUNDS」なんでビックリ。10インチ盤のサイズってのもいい感じなんで、ほんの少しだけ欲しくなった。いや、そこまで物欲に弱い人間じゃないんで買わなかったけど。

 
827日 (thu)

 ヤマナさんが要らない創作同人誌をくれるってんで、送料こっち持ちでお願いしといたのが届いた。ドーンとダンボール1箱分。知らない人の作品が大半だけど、「漫画の手帖」や第21回のSF大会本(とり・みきいしかわじゅんetc.)なんてマニアライクなものや、野火ノビタなんかの本もあった。趣味ばれてるなぁ。おまけに60分テープが20本ぐらい入ってて、これも同人テープ(とういのか?)。問題は突如現われたダンボール箱の置き場所だったけど、部屋の片隅の空きスペースに置くことで決着。その代わり、本とCDの山に阻まれて、南側の窓までたどり着けない状況になってしまった。

 さらに届いた物がもうひとつ。カーネーションの直枝政太郎さんにインタビュー取材したテープが服部さんから送られてきたんで、「エレキング」の当時の制作状況や、ボーナストラックについて語った部分を文字に起こす。

 
826日 (wed)

 鈴木博文「湾岸」読了。ミュージシャンとしての彼も素晴らしいけれど、僕は文筆家としての彼も大好きだ。94年に発売されたエッセイ集「ひとりでは、誰も愛せない」も、少し硬質な文体、無理のないユーモア、ちょっと自分を突き放しているような乾いた語り口が、いい具合に年数を経て色に深みを増した木材のように香り立っていた。あの本を読んだ時は、我が身の文才の無さを呪ったよ。

 この「湾岸」は、自身で撮った写真と文章から成っている。文章の長さは数行から数ページと幅があって、それは詩のようでもあり、エッセイのようでもあり、小説のようでもある。たぶん、詩集でもあれば、エッセイでもあり、小説でもあるのだろう。

 写真には人が写っていることが極端に少ない。午後の陽射し、道路の排気ガス、飛行機の音、街の賑わい、東京湾の潮の臭い、揺れる草むら、建築現場からの騒音。そんなものが、写真という切り取られた一瞬の中から浮き上がってくる。

 小説の少し不思議な物語に登場する人々は、街の中にいながら街にいないかのようなアウトサイダーたちだ。世間の慌ただしさから離れ、街の忘れ去られた部分への愛着を隠さない。孤独が柔らかに滲む、路上の言葉が詰まった本だと思う。

 
825日 (tue)

 山下達郎「COZY」購入。彼のアルバムって、つい身構えて聴いてしまうっていうのもあるんだけど、相変わらずむせ返りそうな濃度だ。しかも今回は15曲入り73分。集中力の無い僕は収録時間の長いアルバムが苦手なんで、ちょっとキツけど、まぁ気楽に楽しむことにしよう。

 「エレキング」の発売元の徳間ジャパンから、「これ聴いてとっととライナー書きやがれ」とサンプルのテープが届く。同時再発の「天国と地獄」と合わせると21曲もボーナストラックがあって、これがまたマニア泣かせ。泣いたね。気合入れて文章書き始めたら、制作時前後の状況の解説だけで指定された字数の3分の2に達してしまった。書くべきことは他にもあるし、こりゃほとんど捨てないといけないなぁ。

 
824日 (mon)

 昨日やっと本屋で見つけた鶴見済「檻のなかのダンス」を、300ページ一気読み。「人格改造マニュアル」以来2年ぶり、覚醒剤所持による逮捕を経ての新刊だ。

 本書は、近代が生み出した目に見えない檻の中から自由を取り戻すためのものだと鶴見は述べる。その檻は、思考重視の近代哲学や、生産と競争を至上命題とする資本主義によって生み出されたものだ。しかし、これ以上の発展の望めない社会においては、檻の中に縛られることよりも、今現在を楽しむことが重要だと彼は考える。そのための武器が意味のないダンスであり、そこには全否定と裏表の全肯定の気分がある。成熟社会におけるまったりとした生き方については宮台真司も同様の指摘をしていたが、同時に宮台はそうした社会への違和感も告白していた。しかし鶴見済はすでに全肯定していて、より具体的な適応法を探っている。なにしろ「近代最高!!」とまで言っているのだから。

 第1章「監獄社会の仕掛け」は、そうした本書のメインともいえる。逮捕・拘留時の生活を記した「監獄完全マニュアル」では、逮捕・留置場・取り調べの場で目にした役所仕事の無意味さを徹底的にあげつらう。執行猶予中にこれだけ挑発的な態度をとれるのもすごいもんだ。そして学校や社会生活と監獄との近似性を指摘し、そこには人間の標準化を目指す「ドリル」が潜んでいるとする。それは誰もが無意識に受け入れているシステムだ。ここでの鶴見は、文体こそいつものようにクールだが、明らかに怒りに突き動かされてる。まるで報復戦のような趣きだ。

 その第1章を受け、そうしたシステムに対抗できる反近代性を持つものとしてダンスを取り上げているのが、第2章「ダンスという暴動」だ。ロンドン・アムステルダム・ベルリンなどでの旅行記が中心。近年のレイヴの世界的流行は、他人に見せるという要素のない、快楽原則に忠実な行動だ。何の主義主張を掲げることもないレイヴは、無意味さや機械的反復への愛着を生むとしている。

 第3章「脳のダメージと治療」は「人格改造マニュアル」の続編みたいなもので、強迫神経症・過食症・薬物依存などの症例紹介がある。しかも、「青少年のための覚醒剤入門」なんてものまで書き下ろし、現在の覚醒剤に対しての一般的な認識は、国による情報操作の結果だとする。戦後のめまぐるしい法改正の矛盾を取り上げ、覚醒剤の害もアルコールと同じようなもので要は摂り方の問題だと言い切っている。常識に真っ向からタテつくのも、鶴見済の真骨頂だ。そして、日常では味わえないほどの多幸感をドラッグがもたらすなら、この日常における生活は何の意味があるのかと問い掛ける。

 オウムや阪神大震災への無関心さ、中学生のいじめ自殺について言及した第4章「檻(コップ)の中の嵐」も面白いことは面白いが、全体のトータリティーという点では蛇足の感があった。

 岡田斗司夫の対談集「マジメな話」では、いい加減な人間を演出するため、原稿チェックの段階で手を入れたようだ。「人格改造マニュアル」では、自身が精神障害を患っていることをカミングアウトしていたけれど、いつも彼には自分の本音を隠して自己演出をしている雰囲気があった。それに比べると、この「檻のなかのダンス」では、自己の思想をこれまでになく明確に語っている。これは大きな変化だ。

 ただ、今までは恥ずかしいほど激しいシンパシーを感じながら彼の著書を読んでいた自分が、思いのほか醒めた意識で読んでいることにも気付いた。ひょっとすると、これは自分が社会の中で毎日をやり過ごす術を身につけたからかもしれない。つまらないことは極力シカトして、好きなことに優先的にエネルギーを注げばいい。それはいわば檻の中でいかに楽に生きるかというテクニックであるのだが、それに対して今の鶴見が目指しているのは、檻のシステム自体の嘘を暴くことだという違いがあるのかもしれない。

 「正しいことが通らない」「努力しても報われない」と語る鶴見は、一見すると単にいじけているようにも見える。しかし、「生きるなんてくだらない」と「完全自殺マニュアル」で言い切り、かったるい社会を生きるための処方箋を提示するという従来の路線に対して、本書ではより社会との対決姿勢を強めている。正面切って喧嘩を売っているのだ。その意味で、鶴見は確実に深い部分へと歩みを進めている。自分が損をせず、なるべく苦しまない生き方を求める…というと気弱のようだが、同時に彼は「自由の追求」という言葉もはっきりと口にした。彼の発言は、どこまでが自己演出でどこまでが本気なのか見えにくい。けれど、「自由」のためにゲリラ戦を続ける彼の行き着く先を見てみたいと改めて思わされた。

 装丁と本文レイアウトでの、鈴木成一の丁寧かつ新鮮な仕事ぶりも素晴らしい。彼は鶴見済と組むと、俄然実力を発揮する。

 
823日 (sun)

 今日のヘヴィーローテーションは、森高千里の「非実力派宣言」と「古今東西」。なんで今ごろ聴いてるのかっていうと、この2作にはカーネーションが参加してるからだ。ちょうど坂東次郎から鳥羽修にギターが交代した前後の録音で、サウンドの感触も2枚でだいぶ違ってる。それにしても歌詞カードの森高の衣装はすごいな。あまりにも突飛かつ味わい深くて見入ってしまった。「雨」はシングルヴァージョンの方が好き。

 o u t d e x更新。ムーンライダーズ・寿町フリーコンサートのライヴリポートを「MUSIC」に、広末涼子の「FOCUS」事件・熊切和嘉監督「鬼畜大宴会」を「OTHER」に追加しました。また、ここのところ溜まっていた本関係も、噂の真相別冊「日本の文化人」・福田和也「この国の仇」・山崎浩一「危険な文章講座」・文藝別冊「'90年代J文学マップ」・伊藤たかみ「卒業式はマリファナの花束を抱いて」・岩崎保子「世間知らず」の6冊を追加して心持ちスッキリ。

 
822日 (sat)

 8月も終わりに近付いてそろそろ増えてきそうなクラゲも恐れずに海水浴へ。朝渋谷に集合、ナカシマさんや久美子ちゃんとJIMMYさんの車に乗って一路静岡へ向かう。

 昼に静岡駅前に到着、ほゆるちゃんや高校生連中と合流して海岸へ。地元の人達が来るような場所なんで、人気も少なくていい気分。風が強くてビーチボールは1メートル以上真っ直ぐ飛ばず、波と戯れていたほゆるちゃんは海に流されて行き、特に名を秘すがカップルはいちゃつき、ほどよくダラけた感じで浜辺で過ごす。パラダイスガレージの音楽が流れる「ラブ&ポップ」予告編2ヴァージョン目のようだった、って分かりにくい例えだな。日が傾いた頃に浜から上がり、JIMMYさんたちの行きつけの海辺の喫茶店へ行って談笑。

 その後年配組でJIMMYさんの家へ行く。夕方そろそろ飲みに行こうとしているところへ、平澤さんから僕のPHSに電話。カーネーションの「エレキング」再発盤のライナーノートを僕が書くと本決まりになったと伝えられたので、急遽新幹線に乗って戻る。喜びとプレッシャーに挟まれたまま、夜桜木町で打ち合わせ。

 
821日 (fri)

 村上龍「ライン」読了。最初の数話を読んだところで困惑してしまった。主人公は、その人が会ったり話したりした相手にに次々とバトンタッチしてしまう。一話ごとに主人公が入れ替わっていくという構成のために、各話が消化不良のまま終わってしまい、最後までこの調子で進んでしまうのではないかと思ったからだ。

 しかし村上龍も、さすがにそんなヘマは犯さなかった。離婚調停中の普通の男から始まって、SM嬢、通り魔、殺人犯、妄想狂と、次第に救いようの無い闇を抱えた人間たちへとつながっていく。時間にして、夜の始まりから翌朝にかけての、ほんの一晩の物語だ。各話のパターンは決まっていて、途中で主人公が過去に親から受けたトラウマが語られる。親は自己にとっての最初の他者であり、社会における他者との関係性を決定するものだと語っているかのようだが、それではずいぶんと凡庸な結論の気もする。凄惨な暴力描写もあって、情念が腐敗したかのような退廃は相変わらずだ。どいつもこいつも病理が重過ぎて、逆に嘘臭かったりもするけど。

 そしてこの物語の世界に時々現れるのが、ユウコという存在だ。彼女は、電話やテレビのラインの中を流れる電気信号が見えたり聞こえたりする。でもそれは別に何の役にも立ってなくて、結果的に彼女が社会から排除される理由になってしまった。ユウコは寂しさというものを知らない。社会の枠から外れたような他の連中も、実際には多くの人間と関わりを持っているのに比べ、彼女の感覚の中には他人という概念自体が無い。つまり他人という信号から切り離された存在だ。それは、日本の共同体における作者の考える個人の未来像なのだろうか。別に何の解決も救済ももたらさない作品だけど、一見しただけでは気付かないような複雑な歪みを持った社会で我々が生きていることは感じさせる。

 
820日 (thu)

 かせきさいだぁ「SKYNUTS」、MACEO PARKER「funkoverload」購入。今日発売だって太田出版が告知していた鶴見済の「檻の中のダンス」はまだどこの書店にも並んでなくてガッカリ。

 かせきさいだぁの新作は、YMOの「中国女」を連想させるインチキ臭い中国語で曲間をつないでいく構成。ファーストを聴いた時のような新鮮さは無いし、サウンド的な面白味も少ないのでやや不利な勝負か。自分で曲やサウンド作れない人の弱みを感じてしまった。歌詞もイマイチ引っ掛かってこなくて残念。これは趣味の問題なんだけどさ。

 JBやPファンクで知られるサックス・プレイヤーのMACEO PARKERのソロアルバムは初めて聴いた。こちの方面、かなり疎いんだよね。想像していたほどこってりとはしてないけど、クールさの中に汗が浮き出てくるような演奏が気持ちいい。スポットライトを浴びながらキラキラ光る金管楽器が目に浮かんでくるサウンドだ。これがファンクってもんなのか。ラップ入りのナンバーもいいけど、「YOUTH OF THE WORLD」や「DO YOU LOVE ME」みたいなネチっこい演奏の曲が気に入った。

 
819日 (wed)

 「ほんとのこと知りたいだけなのに 夏休みはもう終わり」ってのは、我々の世代の人間の青春(赤面)に焼き印のごとく残るあのユニットの歌詞だけど、別にほんとのことなんて知りたくもない僕にも夏休みの終わりは来てしまった。休んでる間はいいけど、11連休が終わっての出社ってのはかなり辛い。机に向かって仕事ってのがどうにも出来ないし、連休中は毎日8時間も眠ってたんで、気を抜くと意識の裂け目に滑り込むように目が閉じてしまう。気を失ったり起きたりで、1時間半ぐらい朦朧としていた。先が思いやられるな。

 会社の近所の古本屋を久しぶりにチェックしたら、岩館真理子「アリスにお願い」が300円だったので購入。最近完結したらしい「キララのキ」の作者の91年の作品だ。読む時間なんか無くても、とりあえず買うのが基本。コミケ後なのでこの習性に更に拍車が掛かっている。巻末で吉本ばななと対談してるとか些末なとこだけ見て、まずは部屋の本の山の頂を飾ってもらうことにした。

 
818日 (tue)

 昼、余った冬コミ申込書を譲ってもらうために、さにさんと新宿で会う。夏コミで2度会っただけの好青年をいきなり呼び出してしまったので、せめてものお礼として昼飯をおごる。

 さにさんと別れた後、レコード屋を1件だけ覗こうとして、ついつい5・6件ハシゴ。フイッシュマンズ「8月の現状」、VARTTINA「VIHMA」購入。韓国で一世を風靡したオルタナ・グループ、ソテジ・ワ・アイドゥルの元メンバーであるソテジの復帰ソロ作も見つけたけど、どこでも試聴できないので様子見にする。ラップ+ヘヴィメタ+韓国伝統音楽のミクスチャーだった、ソテジ・ワ・アイドゥルのラストアルバムみたいな内容だったら絶対買うんだけどな。

 フイッシュマンズの新作は一応ライヴ・アルバムなんだけど、普通入ってるような聴衆の拍手や歓声はほとんど無し。スタジオでさらに音を重ねたとかで、生っぽさと後からいじった感触が混在する、なんとも奇妙なレコードだ。激しいのか穏やかなのか、それさえも判然としない音世界。

 ヴァルティナは、フィンランドのトラッド・グループ。聴くのはこれで3枚目なんだけど、リズム・アレンジがまた複雑になってきた。細く鋭い独特のコーラスはそのままで、演奏には東欧やアラブ、アジアの匂いもする。前作はやや清潔すぎる印象があったんだけど、今作はほどよく泥臭い感じがして好きだ。

 o u t d e x更新、「Radio Subway」「Rainbow Room」を相互リンクに追加しました。

 
817日 (mon)

 昼過ぎまで寝て、起きてからエヴァ同人誌を読み漁るってのは、我ながらダメ度が高い。昨日の日記で「コミケで買った本は20冊」と書いたけど、考えてみたら初日に音楽系も買ってるんで、初日・最終日合計で30冊ほど買ったことになる。いつも通りに多いな。

 夕方にはなんとか社会復帰、「よいこの歌謡曲」OBである岩切さん・有馬さんと渋谷で飲む。有馬さんには、解散直前のフリッパーズ・ギターが表紙と巻頭インタビューの「よいこの歌謡曲」最終号をいただいき、アイドル歌謡の名盤と名高い、渡辺美奈代の「MY BOY」「the Heart of Love」もお借りする。

 そして飲み屋で3時間半、ルノアールで1時間サブカルネタを話し続ける。会話が進むにつれて発覚したのは、妙に共通の知り合いが多いこと。類は友をなんとかと言うし、世間は広い気もするけど狭い実感の方が強くなったきた。「堀口綾子が生きてたら、ムネカタ君も友達になってたよ」と言われて、なんか納得。

 
816日 (sun)

 やはり早朝に起きるのは辛かった。サークル入場を餌にしてlaさんを売り子に引き込み、新木場の駅で待ち合わせたが、10分ほど遅刻してしまう。もっとも当のこばこ嬢も、サークル入場終了直前の9時前に登場するという大物ぶりだ。印刷所から届いていたダンボールを開け、こばこ嬢の新刊「BORN TO BE BLUE」を見ると、ちょい2色刷りがズレてはいたけど色合いはけっこう成功していて、装丁担当の僕は一安心。スペースの準備をしてから、U-ROさんとゴーのいる東館の「Print & Paper Fetish」へ出向き、ここにもマニアの受難ペーパー版を置かせてもらう。

 10時に会場後、こばこ嬢と挨拶回りをして「BORN TO BE BLUE」をバラまいて歩く。再び東館へ行こうとしたら、今度は人が詰まってて、熱いわ動けないわで極限状態を味わうことになった。しかも、JIMMYさんや加賀美さんがいる少年創作のエリアや、植田さんのいる活字創作系はまだ良かったが、エロ系のエリアでは燃え上がるスケベ熱にやられ、河合二葉さんやTAGROさんのスペースに行く頃にはヘロヘロになっちまった。

 相互リンクしてもらってる「F-OW」の重川さんに挨拶に行ったら、予想以上に気さくな方で楽しかった。本ありがとうございます。さにさんは今日も遊びに来てくれた。laさんの掲示板の常連でもあるMemeさんには、広末ブロマイドをいただく。14日にも来て下さったのに会えず、今日もまた会えなかったサイトウさん、ホントに申し訳なかったです。見捨てないで下さい。あと、スペースに来てすぐ「マニアの受難」を買われた方、実は僕のページをご覧になって来られたんではないでしょうか。その場にいた3人全員がそんな印象を受けたのですが、話し掛けるきっかけがつかめませんでした。是非メールでも下さい。

 それにしてもオリジナル作品って売れないんだなー。いや、確かに「BORN TO BE BLUE」の出来は完璧にはほど遠いんだけど、売り上げが2ケタに届かないってことはないだろう。本のタイトルが伝染して、自分の本でもないのにブルーになっちゃったよ。当のこばこ嬢は気にしてなかったみたいだけど。犬上すくねさんのところへ遊びに行ったら、売り上げメモに「正」の文字が蟻のように並んでいて目眩がした。さすがプロだよなぁ。JIMMYさんの「オリジナルはコミティアの方が売れるよ」という言葉を信じて、8月30日「ミニマルライフ」として参加、雪辱戦に挑みます。

 今日貰ったり買ったりした本を数えたら、実は20数冊しかなかった。充分多いって声も聞こえてきそうだが、僕としてはかなり控えめ。オリジナルはコミティアで買うことにしたんで、実に半分以上はエヴァ本だ。表紙はアスカが鉄則で、思いっきり病気が再発。エヴァ系は層が薄くなってるのを実感したけど、シリアス系にはマジで驚くほどいい作品があるのがエヴァ系の特徴だ。20冊持ち込んだ「マニアの受難」は、人にあげたのもあるけど、残ったのは4冊のみ。昨年の夏コミ以来、改定と重版を重ねてきたこの本も、冬コミではもう売らないだろう。終わりの季節だね。

 コミケ終了の放送で拍手して撤収準備完了後、ゴー&laさんとウガニクさんに挨拶しに行く。それから混んだ「ゆりかもめ」で新橋へ行き、見事なほど同業者に占拠された飲み屋で打ち上げ。メンツは、U-ROさん、こばこ嬢、ゴー、laさん、僕の5人。「宮崎駿の最高傑作は?」「エヴァで一番好きな回は?」「キミたち、恋に臆病になってない?」などなど、あまりにも痛すぎる話題が何の躊躇も無しに展開されて、これがまた盛り上がる。祝祭の余韻に酔いしれていたが、店を出たら獣の如くベロチューをしている泥酔カップルがいて、心優しきオタク少年たちの目に翳りが生まれたことには触れないでおこう。

 ところで今気付いたんだけど、俺、「BORN TO BE BLUE」を貰い忘れてたよ。

 
815日 (sat)

 横浜ヴァージンメガストアでのムーンライダーズのイベントへ。いつもお世話になってる平澤さんによるイベントだ。お盆だってのに会場にはけっこう人が集まっていて、JIMMYさんや加賀美さんといった知り合いの人々も続々と集合。ライダーズのイベントはいつも同じ人が…ってのは禁句だが、今日は晄晏さんと有馬さんもいらしていた。なんかもう知り合いだらけ。

 登場したのは鈴木ブロスで、司会はさいとうみわこさん。横浜での恋の想い出話が赤裸々な感じで語られるなどして、その後はサイン会となった。その間、有馬さんやみわこさんと話していて、鈴木ブロスのサインは持ってるから並ばなくてもいいかと思ったんだけど、博文さんの新刊「湾岸」を買ったし、しっかり「月面讃歌」も持ってきたんで、最後の最後になってつい並んでしまった。

 イベント終了後、晄晏さん・有馬さんと中華街のお祭りへ。中華式の神社みたいなところの境内で中国舞踊が披露されていて、雨脚が強まるまで見てから食事。

 8時過ぎに仕事が終わった平澤さんと再び会い、塚田さんを交えて諸々の打ち合わせとヨタ話。コミケ並みに動き回った1日だった。…いかん、ついコミケを基準にしてしまった。

 
814日 (fri)

 コミケ参加層の平均年齢って、実は俺より年下が多いのか? そんなことを国際展示場行きのTWRで考える僕は、昨夜は3時間半しか眠れなかった。相変わらず遠足前の子供のようだ。雨が降らないというのが定説のコミケ、初日の朝は少し雨がパラついていた。

 「べいすめんとるうむ」のスペースへ行くと、すでに植田さんとJIMMYさんが到着してて、今回の新刊であるムーンライダーズのコピー本を作成中。僕もすぐにホチキス止めをやらされ、それが済んだら店の設営を開始する。音楽系中心の西館は圧倒的に女の子が多くて、うちの島なんて男は僕らだけだ。会場に発火装置が仕掛けられたというアナウンスに我が耳を疑い、不穏な空気を感じたが、10時に開場したらその瞬間に忘れてしまった。

 今日はチェックしたサークルが10も無いという状況だったので、音楽系の同人誌を買ったらすぐに買い物は終了。冬コミではSHAZNAのコスプレが多かったけど、今回はマリスミゼル(綴りわかんねぇよ)が急増していた。東館へ出向いてウガニクさんのところへ遊びに行ったら、こちらもホチキス止めの最中だ。とりあえず出来立ての1冊を入手して東館の中を歩いたんだけど、もう殺気も含んでそうな熱気でフラフラになる。ゲーム系のエリアで「雪色のカルテ」本を探そうとしたんだけど、とても細かく見てられる状況じゃなくて涙目で西館へ退散。

 午後には、さにさんや、o u t d e xを見ているというヒロノさんが来て下さった。そして1時過ぎ、トモミチさんlaさんが来たんで、再びウガニクさんのところへ遊びに行く。途中、トモミチさんのお友達のOGAIさんも合流したんだが、素晴らしいテンションの高さを誇る方だった。そのメンツでウガニクさんのところへ行き、なんか1時間ぐらいたむろっていた。

 コミケの1日は本当に短い。ハッと気付くと3時をまわっていて、慌てて西館へ戻る。30部作成したムーンライダーズ本は完売、冬コミで出したはっぴいえんど&はちみつぱいの本も10数冊売れていた。はっぴいえんど&はちみつぱいの本なんて、他にはないもんなぁ。遊びに来てくれたU-ROさんには会えたものの、差し入れまで置いてってくれたまちださんには会えないまま(申し訳なかったです)、ちょっと早めに4時前には撤退。

 一昨日に引き続き、今日も植田さん&JIMMYさんのハイテンショントークが車中で展開され、U-ROさん・ナカシマさんを含む5人でファミレスで食事して帰宅。初日だってのに、予想以上に疲れてしまった。もう寝よう。

 
813日 (thu)

 蒸し暑いうえに夕立まで降り出すという天候の中、寿町フリーコンサートへ。コンサート自体は昼からやってたんだが、シカラムータやソウルフラワーが出る時間帯に合わせて出発する。横浜の石川町駅で降りたものの、会場の場所が分からずウロウロ歩き回っていたところ、「Jungle Fever」のMASAさんからPHSに電話が来て、駅まで迎えに来てもらえることになって大感謝。実は初対面のMASAさんと無事合流してコンサートの会場へ行くと、そこには今まで僕が見て来たライヴやイベントの雰囲気とは違った独特の空間が待っていた。いかにもソウルフラワーのファンといった感じの若い衆も多いけど、半分くらいは労務者風のオヤジ。なにせ会場は職業安定所の広場だし、ホントに寿町という町のお祭りって感じなのだ。

 しかも大熊亘率いるシカラムータが演奏を始めると、「吾妻八景」でもうノリノリときた。変拍子やスピードの変化が多いシカラムータの演奏でも、かまわず盛り上がる。しかもシカラムータはちゃんと客を乗せる手法を心得ている感じで、関島岳郎はコブシ振り上げて客を煽るし、坂本弘道は相変わらずチェロから火花を飛ばす。そんな真似をしつつも、実は演奏はバッチリなんだからすごいよなぁ。音楽性と肉体感を持ち合わせたグループなんだと思い知らされた。キャリアは伊達じゃない。

 そして次のソウルフラワーモノノケサミットで客は爆発だ。今日のソウルフラワーは、シカラムータのメンバーを始め、サポート多数追加という編成。中川敬が調弦してるだけでもう騒いでる。演奏が始まれば、「がんばろう」でも「インターナショナル」でも、トチ狂ったように踊り狂い、もう俺も汗ダラダラ。体感温度は40度を軽く超えてたね。他のバンドではコブシを突き上げるような真似は絶対しないけど、今日はやっちまった。「島育ち」や「お富みさん」なんて年配層向けの選曲でも、ちゃんと若者も楽しめる。ステージでも、中川や伊丹英子は客あしらいが上手いんだよな。老若男女、イラン系も白人も踊ってて、場が生み出す力ってものを痛感した。

 それにしても、ヒートアップすると上からビールが降ってくるし(降ってくると思ったよ!)、酔ったジジイとかがステージに上がろうとするし(上がるだろうと思ったよ!)、日頃見てるライヴでが去勢されてるように感じるほどワイルドな空間だった。俺は「自由」の名の下に調子に載る馬鹿どもが大嫌いだが、今日だけは許してやろう。馬鹿みたいに面白かったから。いやー、腹の底から笑った笑った。

 2バンド見て体力を消耗しきったし、ソウルフラワーの次のバンドはショボかったんで、MASAさんと食事して帰る。

 
812日 (wed)

 ナカシマさんにお願いしていたマニアの受難ペーパー版のコピーを受け取るため、再び六本木へ。同じく自分の本のコピーを頼んでいたJIMMYさんが植田さんと静岡から車で来たので、一緒に食事へ行くことにする。この2人は車中で、「お前ら寂しいのか?」と聞きたくなるほどのハイテンションで話し続け、「ムネカタ君も面白いこと言ってよ」とか文字に直すとあまりにも間の抜けたことを言ってきたが、相手にすると大変なので適当に笑顔で受け流した。慣れない六本木の車道でのプレッシャーにネジが吹き飛んでしまったようで、吹き飛んだついでに僕とナカシマさんは、彼らに30分も待たされた。彼らのハイテンションは、延々1時間走った挙げ句に入ったファミレスでも続くことになる。コミケが近付いてきたので少しおかしくなったみたいだけど、僕も端から見ると同じなんだろうか。どうしよう。

 ところで今日発売の「TV Bros.」は、とり・みき特集! 中身こそ6ページだけど、全単行本リストや見逃せない小ネタが多数掲載されているので、ファンにとってはマストアイテム。これで180円なら絶対「買い」でしょう。

 
811日 (tue)

 コミケで発売するマニアの受難ペーパー版の原稿を受け取るため新宿へ。冬コミに続いて、今回もDTP編集はU-ROさんにお願いした。多少の手直しもしたので改定第3版ということになるが、相変わらず見事な出来栄えで、U-ROさんには感謝しきり。

 その原稿を持って今度は六本木へ行き、コピー関係の仕事をされているナカシマさんに渡す。今回のコミケでは、DTP編集のみならずコピーまで他人様にお願いしてしまおうという魂胆なのだ。こんな酔狂なコピー誌作成に協力してくださる方々がいて、有り難い限りです。

 途中寄った青山ブックセンターでデザイン関係の本を見ていたら、「Flyer Mania」というテクノ系グラフィックの洋書が気に入り、3000円以上する値段を飲み込んで購入。BURO DESTRUCTのデザインは個人的にツボにハマりまくり。

 で、地元のレコード屋で、エヴァのLDの13枚目を購入。テレビ版と劇場版の両25話を収録してるんだけど、今回は新作カットやシーンはなかったので、わざわざ予約してまで慌てて観るほどでもなかった。でも、最初に見てから1年以上たった醒めた頭で完結編25話を観ても、構成の巧みさには改めて感嘆してしまう。

 こう振り返ってみると、意図してなかったのにエヴァ度の高い1日だったなぁ。いまさら。

 
810日 (mon)

 今日の関東地方は、晴天だけど湿気が少なくて過ごしやすかった。そんな爽やかな夏空の下、「鬼畜大宴会」という爽やかさのカケラもない映画を観るため、渋谷のユーロスペースへ行く。現在23歳の熊切和嘉監督による初作品で、ベルリン国際映画祭で何か賞も取ったらしい。公開前から一部のスキモノの間で話題になっていた映画だ。ロビーには入場待ちの人が結構いて、どいつもこいつも暴力の陶酔感を欲しそうな目をしていやがる。新井英樹や宮谷一彦の読者層とも重なってそうだった。

 舞台は70年代、雅美が中心になっている学生運動のグループは、アパートで共同生活を送ってる。彼らはリーダーである相澤の出所を待っていたが、やってることは郵便局強盗という、崇高なる理想とはかけ離れたものだ。そして相澤は刑務所で割腹自殺してしまう。そんな状況の中、活動に不満を持って脱退した山根は、グループの悪行を警察に通報するが、逃げることに成功した雅美たちはそのことを知り、山根を処刑するために山中へ連行することになる。

 脂汗が浮き出てきそうな真夏のアパートでの露悪的なまでにグチャグチャしたセックスから始まって、いちいち芸の細かい血の飛び散り方、素手で掻き回される死体の内臓と、何もそこまでってくらいグロな世界が観る者の不快感を高めまくる。しかしその一方で、小規模なコミュニティーが生み出す狂気がここまで描かれているとなれば、もはや純粋に気持ち良くもある。理性が吹き飛んで、狂気と衝動でしか動けなくなった人間たちに画面は埋め尽くされていく。

 人物の表情を接写する撮り方や、狂っていく精神を表現する映像と音の相乗効果がいい。また、読経や三味線、和太鼓といった和風の音楽も見事にハマっていた。雅美がフェラチオのごとくキジの剥製の頭にしゃぶりつく場面や、アグネス・チャンのポスターが血飛沫で染まっていく場面は最高。画面を大胆に色付けしてしまうのも痛快だ。

 物語の舞台となったのが70年代というのも、今の僕らの世代にはない状況を求めたら、学生運動、特に連合赤軍のようなものに行き着いただけなんじゃないだろうか。上の世代の共通体験を茶化そうとしてるっていうよりも、単純に暴力と狂気を描けるネタがそこにあっただけなのでは。そうは言っても、刀に魅せられる藤原がどうも三島由紀夫っぽいので、何か政治性もあるんじゃないかと勘ぐったりもしたんだが、日の丸の前でセックスするとか、最後には刀で刺すとかしてるし、そういうこともなさそうだと妙に安心。

 ラストはちょい予定調和な気もしたが、でも正直嬉しかったな。観た後は本当にいやーな気分になったが、同時にもう一度見たいと思ったんだから、向こうの勝ちだ。もっとも、人を殺すために山中へ行く場面の静かな森の映像をみると、監督が狂気を対象として突き放して見ていることもよく分かる。表現衝動と技術が高いレベルで合致した、実は爽やかな作品なのかもしれない。

 
89日 (sun)

 地下水道の更新作業をしたら、丸一日費やしてしまい、ほとほと疲れ果てた。地下水道って数ヶ月に一度しか更新しないんで、いざ更新しようとすると大変なことになってしまう。最近相互リンクの申し込みが数件来たんで、いい機会だと思って手直しを始めたら、案の定手間が掛かりまくってしまった。

 新しいリンク先の紹介文を書くのも時間が掛かるんだけど、すでにリンクしてあるページが生きてるとか、URLが変わってないかとかをチェックするのがとにかく面倒だ。もう何のためにこんな金にならないことやってるんだか分かんなくなってくる。でも僕の作ってるページの中じゃ一番アクセスが多いし(1日500ぐらい)、世間的のニーズに合わせておとなしく無償奉仕。労働の美しい汗は流れないけど、モニターの前で頭が電磁波漬けになってトロトロしてくる。大雑把にリンク先をチェックしたら、広末涼子やエヴァ、あと無料サービス系のページがポコポコ消滅してて泣かされた。広末ファンってのも一過性の病気みたいなパターンが多いんだろうし、エヴァは世間じゃとっくに下火、無料サービスは1年続けば上等というのが常識だからなぁ。

 そんなわけで今回は39サイトを追加。多いな。さらに無茶して、国勢調査気分で全体のリンク数を数えたら、約450もあることが判明。頭おかしいよと自分で苦笑したくなったが、なんかもう笑う気力もないや。1年5ヶ月に及ぶ、パラノイア的オタク活動の成果をお楽しみあれ。

 
88日 (sat)

 井上三太「TOKYO TRIBE 2」、業田良家「詩人ケン」、望月花梨「Wの庭園」「欲望バス」購入。最近は買ったまま部屋の中で行方不明になっている本もあるような有り様だけど、かまわず買い込こむ。望月花梨はこれで全単行本を制覇したはずだ。

 取りあえず読んだのは「TOKYO TRIBE 2」のみ。「TOKYO TRIBE」の方を読んでなくても別に問題なく読めた。「BORN 2 DIE」がタルくて仕方なかったのであまり期待してなかったんだが、こっちは意外と素直に楽しめる。井上三太のマンガって、なんか部室でじゃれ合ってる中高生的なユルさを感じて、今まで好きになれなかった。そのユルさはこの作品でも相変わらずなんだけど、カッコ悪いものはカッコ悪く描く分、キメる時はビチッとキメるというメリハリを付けてる感じで、そんなに違和感はない。大音響でラップが流れてきそうな作品舞台や、パースを大きく掛けた構図、マックが多用されて猥雑さが抜けきった絵柄は、確かに井上三太ならではの世界を作ってる。でも、かつての親友同志が敵味方に分かれて戦うというストーリーは、実はけっこうまっとうな少年マンガのような気がすんだよな。これは少年マンガの同時代的進化なのかな。短編集「井上三太」に収録されている初期作品の方が尖っている印象も受けたけど。あ、スンミみたいな魅力的な女の子を描けるってのは、新鮮な発見だった。

 o u t d e xを更新して、恒例の夏コミ情報をUP。3日連続で参加した昨年の夏コミはさすがに辛かったんで、今回は初日&3日目のみの参加にしました。いつものように自分が参加した同人誌を売ったり、友人のサークルで売り子をやったりしてるんで、気が向いたら遊びに来て下さい。

 
87日 (fri)

 篠原一「天国の扉」読了。17歳で文学界新人賞を獲った作家の第3作目。主人公の少年・タケイは、終電の中で、酔客を介抱する振りをして財布を盗む少年と出会う。不思議な魅力を持つ少年は「僕を殺して欲しいんだよね」とタケイに頼み、彼に感じた好意ゆえにタケイは彼を殺し、バラバラにして河原に埋める。次の日、タケイの前には彼を連行しようとする謎の男が現れ、また、タケイの殺人に興味を持った橡子と知り合う。そして謎の男から逃れたタケイの目の前には、殺して埋めたはずの少年が再び現れ、彼に言われるがままタケイは人を殺し始める。

 本を通読して、狐につままれたような気分になったのは久しぶりのことだった。物語が収束を見せそうもないので、最後の方で嫌な予感はしていたのだが、ここまで観念的で難解な終わり方をしてくれるとは。どの登場人物たちの行動も動機付けが希薄で、しかも彼らについての説明も極端に少ない。ひとつひとつの出来事も、はっきりとした伏線のような形で関連性が浮かび上がってくることはない。

 その代わり、この物語は暗示に満ちている。途中、タケイが多重人格らしいことを匂わせる描写があり、謎の少年と男もタケイの分身ではないかと思わせられる。何もかもタケイの中で起きたことなのかもしれないし、この物語は「本当の自分」との出会いを描いた物語なのかもしれない。ただ、それは自己陶酔の匂いのする世間一般の「自分探し」とは違って、闇を抱えた血生臭い自分との出会いだ。タケイに影響されて無邪気に人を殺す橡子は、誰もが持つ殺人衝動の象徴なのだろうか。

 しかし、正直言って今もよくこの作品を理解できない。印象に残るのは、真夏の暑さに気が狂いそうなコンクリの部屋と、その中に勢いよく飛び散った血の赤い色ばかり。言葉を獲得する以前の感情の混沌が渦巻いているのに、常に耽美なまでの陶酔感が漂ってもいる。純文学を甘く見て接すると、つれない態度をされてショックを受けることもあるようだ。

 
86日 (thu)

 ROVO「PICO!」、oval「doku」、篠原ともえ「MEGAPHONE SPEAKS」、中村一義「そこへゆけ」、ホフディラン「ホフディラン」、DONAL LUNNY COOLFIN「DONAL LUNNY COOLFIN」購入。万札が飛んだ。

 ROVOは、勝井祐二やボアダムスの山本精一らによるバンド。テクノ後のオルタナって感じで、複雑なリズムのドラムやうねるギターが突っ走る、ハードなトランス・サウンドだ。聴いてると覚醒してきそう。

 ドイツの音響系ユニット・ovalは、曖昧模糊としたサウンドで、だだっ広い空間の真ん中に一人取り残されたかのような気分になってくる。疲れ気味の今の僕には、低音の揺らぎが耳に心地いい。90年代前後の細野晴臣をちょっと連想した。

 篠原ともえは、イロモノっぽさが後退して、いい意味で普通の歌を聴かせてくれる。小西康陽の「メトロの娘」は、まんまピチカートに流用可能。バッファロードーターが参加した「パレイド」は、篠原自身による曲がぎこちなくてイマイチ。長谷川智樹は、新しさはないけど手堅い仕事をしていてグッド。こういうレコードを望んでいたのに、いざ聴いてみると物足りない気がしてしまったが、しのらんどパンクやカロゴンズみたいな企画物よりは遥かにマシだ。

 あまりにキャッチーなんで驚いたのが中村一義。演奏のアクセントの付け方がいいな。カップリングの「歌」は対照的に渋い曲だけど、これがまたいい。こっちには曽我部恵一が参加している。

 ホフはどんどん肉体感が前面に出てきてて好きなんだけど、今回はあんまりにもビートルズ色が強いんでビックリ。一部の曲の歌詞が甘口すぎて気になったけど、聴き込むと味が出そうなアルバムだと思う。

 最近ソウルフラワーと共演していたアイルランドの重鎮・DONAL LUNNYのバンドが、DONAL LUNNY COOLFIN。トラッドとオリジナルの両方が収められたこのアルバムを聴いていると、フィドルって木から出来てるんだよなぁなんて当然のことを考えてしまう。そのぐらい大地に根差した深さのある音が溢れていて、曲によって垣間見せる影の濃さが印象的だ。

 
85日 (wed)

 大変なことになったなぁ、「FOCUS」に載った広末涼子の記事。シングル「summer sunset」のプロモビデオで共演したMITSUUというモデルのアパートに8時間ほど居て、帰宅時にはTシャッを着替えていたっていう例の1件だ。この記事のおかげで日本広末界は大激震。どんな界だ。

 ともかく、広末関係のメーリングリストの投稿数や掲示板の書き込みを見れば一目瞭然って感じで、ショックを隠し切れない声が一杯。広末ファンとして第一線を退いていて(かつて第一線にいたのか?というのは辛い質問だ)、しかもすれっからしの大人である僕にとっては、今回の記事も「ふーん」みたいな感じなのだが、それでも純情なファンのこういう反応は見てて痛ましい。アイドルっていう虚構が生み出す幻想に酔っていたら、突然幕が下りて現実に張り手を食らわされたって感じなのだろう。ベタな例えで恐縮の至りだけど。でもやっぱ広末って一応清純路線だしなぁ。それが少なからぬ女の子に嫌われる理由でもあるんだが(事実、僕の周囲の女の子達には受けが悪い)。

 これである者は去り、ある者はそれでも広末を応援し、ある者はヒネたアイドルファンになって他の若いアイドル(15歳以下)に乗り換えるのだろう。現実はもっとシビアだもんなぁ、なんて分かった風な口をききつつ、この予期せぬ通過儀礼を若いファンたちがそれぞれの今後に役立ててくれるよう、切に願うばかりだ。

 
84日 (tue)

 最近ネット上で話題になっているアニメ「lain」を観る。昨夜録画したビデオを見る前に、レンタル屋にあったプロモーション用の無料貸し出しビデオまで借りてくるという気合の入れようだ。それを観ると、大友克洋の流れにある絵柄と色調で、CGや各種エフェクトが多用されている印象。主人公である中学生の女の子・lainは、無口でちょっと神経質そうだ。その彼女が、自殺したはずの友人からメールを受け取るところから物語は始まる。友人は、ネットワーク上で自分は生き続けてると言い、「ここには神様がいる」と語る。正直言って、この10分ぐらいのダイジェストビデオを観たところ、すぐにテレビ版のビデオに手が伸びてしまった。

 そして昨夜の放送分は第5話。「ネットワークと現実」「存在と意識」「人類の進化の行き詰まり」みたいなのがキーワードらしい。サイコホラー的な展開の真っ最中で、残念ながら話が見えない僕は「へ、死んだ友達の話は?」みたいな感じだった。でも、映像は観てて気持ちいいし、オープニングやプレステ版のCMもカッコよかった。次回予告も、実写で何か食ってるだけというのが変。仲井戸麗市の音楽との相性はイマイチで、少々歯がゆい。それぞれのパーツはいい感じだけど、総体としてはよく分からないなぁというのが感想だった。1回しか観てないんだから当然なんだけど。

 ただ、「SUBMENTAL EXPLOSION」のlaさんが指摘していたように、確かにこの作品は狙いが透けて見え過ぎている気もする。そもそも制作側が「カルトアニメ」を名乗ってるし。でもまぁ、ストーリー自体には魅力がありそうだし、laさんが言う通り、この物語が結論かそれに類するものを提示してくれたらそれに越したことはないだろう。個人的には、映像の気持ちよさを追求する路線でもOK。独特のスタイリッシュさにしても、「カウボーイビバップ」よりしっくりきた。いや、こんな風に語りたくなるっていう時点で、僕にとってはもうOKなのかもしれない。

 o u t d e x更新、相互リンクに「control limit」を追加しました。

 
83日 (mon)

 町田ひらく「green-out」、米倉けんご「ドッグスタイル」購入。2人とも名字が漢字で名前がひらがななのは偶然。

 サブカル筋での評価が妙に高い町田ひらくの新作は、短・中編5本を収録したもの。「GUNと標的」は、時間軸が飛びまくる中で、心理的に追い込まれていく幼女レイプ犯を描き、「青空の十三回忌」では、子供の頃に女友達が誘拐された教師が、誘拐犯と同じ立場になって、彼女が殺害された事実を受け入れる。この2本は、けっこう技を感じさせる構成だ。連続4話の「お花ばたけ王朝紀」も、最終話では20年後で過去が語られるという複雑な構成になっている。哲学的な言葉が並べられている「深海人魚」だけは男同士。自分の身体を使って男たちを利用していく少女が主人公の「阿修羅満開」は、自分が女であることをうざったく感じているかのようなラストがいい。同じ町田ひらくでも、前に僕が読んだ「卒業式は裸で」よりも遥かに読み応えがあった。でも好みで言えば、繰り返される幼女レイプはやっぱ苦手だ。唯一救われるのは、「お花ばたけ王朝紀」の終わり方ぐらいか。アイスクリーム食いながら読んだんだけど、なんか気分悪くなってきちゃったよ。作品を覆い尽くす、乾き切った陰惨さにもめげてしまう。もっとも、それは彼の表現が徹底していることの証拠でもあるんだろうし、オリジナリティーと力量は僕も素直に認められるんだけど。

 絵の上手さでは特筆モノの米倉けんご(実は女性)は、「Melting DINER'S」で半陰陽を登場させて新機軸を打ち出してる。でも見所は全4話の「ドッグスタイル」で、近親相姦をする兄妹の物語が、加速度的に陰惨になっていく。1話ごとにトーンが減って線画が多くなり、痛々しいムードになっていくという凝りようだ。設定や展開に詰めの甘い部分もあるんだけど、切なくていい話だと思う。

 
82日 (sun)

 静岡在住のMちゃんが、美大受験の講習会を受けるため上京しているんで、仲間内で食事会。迎え撃つは、僕とJIMMYさんとその彼女のKちゃん。MちゃんとKちゃんは初対面で、表向きの口実は「素敵なお姉さんを紹介してあげる」ってことだったが、その実、JIMMYさんがKちゃんとのラヴラヴぶりを青少年に見せ付けようって魂胆であることに、この僕が気付かぬわけがない。かくして最初こそ押さえ気味だったこのカップル、食が進むうちにつれていつもの甘えたノリになってきやがり、僕としてはこの由々しき事態に際して、激しく突っ込みを入れざるを得なくなったのだが、「3人のやり取り面白い〜」とMちゃん言われて胸中複雑に。


 
81日 (sat)

 当日券が有りそうだったらフジロックにでも行こうかと思ってたんだが、ここ数週間というもの、土日も満足に寝ない生活を送って疲労が溜まってるんで断念。Elvis Costelloが観たかったんだけど、次の単独来日公演まで待つことにした。初日が終わってみれば、350人が手当てを受けたってんだから、僕が行ってたら間違いなく351人目になってただろうな。

 そんなわけで休養を取りつつ、o u t d e xを更新。コンテンツをちゃんと更新したのって1ヶ月ぶりぐらいかも。相互リンクに「clear lover soul」を追加したほか、「MUSIC」にCDレヴュー8枚を追加。夏本番を迎えた8月に4月分のCDレヴューをUPするいう、本人すら望んでいない時間差攻撃でお届けします。

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日記猿人
 


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